【簡単解説】熱機関の分類、エンジンの特徴

エンジン

熱機関とは、化石燃料などの熱エネルギーを使って、動力に変える装置全般のことをさします。エンジンも熱機関に含まれるのですが、色々な熱機関があることを知ることで、エンジンの特徴をより深く理解することができます。

熱機関の分類

熱機関は、内燃式/外燃式、容積型(レシプロ機械)/流動型(回転機械)という分類で分けることができます。

  • 内燃式、容積型(レシプロ機械):内燃機関(エンジン)
  • 内燃式、流動型(回転機械):ガスタービン、ジェットエンジン
  • 外燃式、容積型(レシプロ機械):蒸気機関
  • 外燃式、流動型(回転機械):蒸気タービン

内燃式と外燃式の違いと特徴

内燃式は、ガソリンエンジンのように、ガソリンの燃焼によって生じた高温高圧のガスが直接仕事をします。外燃式は、蒸気機関のように、燃焼によって発生した熱を使って水を蒸気に変え、その蒸気圧力によって仕事をするものになります。内燃式の方が熱損失が少ないので、効率が良くなります。一方、外燃式は、固体燃料を使うことができます。

レシプロ機械と回転機械の違いと特徴

容積型(レシプロ機械)は、ガソリンエンジンのように、間欠的に燃焼・膨張させて、その仕事を利用します。流動型(回転機械)は、ジェットエンジンのように、連続的に燃焼させ、燃焼ガスの熱エネルギーを運動エネルギーに変え、高速の噴流を羽根車に当てて、回転する機械仕事を取り出すものです。

容積型(レシプロ機械)は、高温・高圧の燃焼ができますので、効率が良くなります。一方、流動型(回転機械)は、大型化すれば大容量のガスを処理することができ、連続的に回転していますので振動が少ないです。

内燃機関(エンジン)の特徴

内燃機関(エンジン)は、サイクルの燃焼最高温度は2500℃レベルに達します。(ガスタービンは1600℃レベルです。) サイクルの最高温度が高くなれば熱効率が高くなります。(カルノーサイクルの原理の通りですが、カルノーサイクルについては、今後簡単解説します。) 従いまして、エンジンの最大の特徴は熱効率が良いという事になります。

改めて、エンジンは、他の熱機関と比較すると以下のメリットがあります。

  1. 熱効率が高い
  2. 冷却系統で失われる熱量が少ない
  3. 構造が簡単で、小型化しやすい

一方、エンジンのデメリットを示すと、次のようになります。

  1. 振動が大きい
  2. 固体燃料を使えない
  3. 大型化すると、サイズや重量が大きくなる

まとめ

熱機関の分類を基に、エンジンの特徴を説明しました。他の熱機関と比較して、エンジンの最大の特徴は熱効率が高いという事と小型化しやすいという事です。この為、エンジンは自動車やバイク、小型機械などに広く普及していきました。

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